国内マーケット情報


監視カメラ 2000


A: 監視カメラにはどんな種類があるのですか。

B: 大別すれば、CCTV(閉回路テレビ)、CCD(電荷結合デバイス)を使ったカメラと長尺フィルム(映画用など)を使用したフィルムカメラの三つに分かれます。

A: どんな市場で使われているのでしょうか。

B: 最大の市場はやはりセキュリティ(防犯・防災・安全)面での利用でしょう。最近は、情報化時代における画像撮影、記録、伝送システムとしても利用され、用途が広がってきています。金融機関、コンビニエンスストアなどの店舗、遊技場施設など“人”と“カネ”が集まるところでの監視、エレベーターや駅、商店街らの人が集まるところの安全対策、鉄道や道路、トンネル、ダム、発電所や変電所などの重要施設の安全管理やモニタリング、多店舗を展開する際の遠隔モニタリング、医療・福祉施設の安全対策などなど、いろんなところで監視カメラシステムは活躍していますよ。その用途はまだまだ今後広がる予定です。

A: しかし、ビルの建設減少、企業の投資抑制、公共施設の物件数減少、特に金融業界の店舗数の縮小、新店舗の開設が殆んどない状態で監視カメラの国内需要は非常に厳しい面があるのではないでしょうか。

B: 確かにそういう面もあります。だが、道路、鉄道や官公庁関連の需要が堅調だし、ユーザー層も拡大していて、この減少をカバーして余りあり、全体では横ばいから微増になっています。今年からは、景気の底打ち感や、セキュリティへの関心度アップ、効率的な経費を推進する投資に対する前向きな姿勢の向上などで、再び需要が増加するものと考えられています。

A: 従来“安全”(セキュリティ)は“無料”という概念がありましたね。

B: そうです。そこから一歩前進して、コンビニ強盗、誘拐事件などの多発が誘因となって、自らセキュリティ・システムで自己防衛するという傾向が現れてきています。

A: 監視カメラで知らないうちに写真を撮られるというのは、プライバシー侵害で困るという問題がありましたが、どうなったのでしょうか。

B: 一例を上げますと、オーストラリアのシドニーの繁華街キングスクロスの銀行でATMの裏に監視カメラ(3ミリ径のピンホールレンズの付いたフィルム式防犯カメラ)を設置したところ、「セキュリティ」雑誌に「スパイカメラ」が付いているプライバシー侵害であると大々的に記事にされたことがあります。しかし、そのカメラのお蔭で現実にATM荒らしの犯人が捕らえられて、その銀行は盗られたカネが返ってきたのです。人権侵害などと言っておれなくなり、「背に腹は変えられず」その銀行は実利を取らずにおれなかったという実話があります。

A: そうですか。そうなると客も協力しないといけないことになりますね。セキュリティ監視は当然ということになってきている訳ですか。カメラの設置は当然という風潮が生まれてきているのですね。

B: そうです。例えばエレベーター内、トイレの出入り口、駅、学校、病院など昔はプライバシー問題が出そうなところのカメラ監視が今や当然になってきています。「見られることへの抵抗」よりも「安全」を人々が望むようになってきているのです。

A: 少し前に日本の警察では、フィルムカメラで撮った映像の鮮明度が高い写真しか、実際の犯罪の証拠物件にならないと聞いたことがあるのですが、本当ですか。

B: 厳格に言うと、現在もそうです。しかし、ビデオカメラやテレビカメラの技術が進歩して、大分鮮明な画像の写真が撮れるようになってきました。以前は、皆さんもCCTVやCCDカメラで撮影された犯人像をテレビで見て、映像が不鮮明で犯人像がはっきり写っていない写真をご覧になったことがあったと思います。

A: あります。あります。もっと鮮明な写真が撮れないものかとイライラしたものです。

B: 最近の裁判では、電子映像は証拠を補佐するものとして認められるようになりましたが、改造、改ざんできるので、改ざん不可能なフィルムカメラで撮影した写真と違って、鮮明度はぐんとよくなったとはいえ、まだ決定的な証拠と見なされないのです。

A: 監視カメラの日本の輸出入はどうなっているのでしょうか。

B: 税関統計では、“監視カメラ”という明確な区分はなく、電気機器の中へ含まれてしまっているので、いくら輸出され輸入されているかは分かりませんが、相当量全世界に輸出されているし、日本企業が海外工場で生産して、そこから輸出したり、日本へ逆輸入して持ち帰って国内販売しているケースも多いと思われます。

A: 将来の展望はどうなるのでしょうか。

B: 今までのように、単にクローズドな形での監視ではなく、今後はネットワークを活用した遠隔監視も増えるでしょう。また、クローズドネットワーク展開でのシステマティックな監視の高度化も進むことでしょう。さらに、セキュリティ以外での監視(モニタリング)も増えてきています。商品の売れ行きのチェック、来店客の流れや混雑具合のチェック、時間別の人員配置プランの作成、店に入る人入らない人の傾向のチェックなど多くの目的で監視カメラが使われ出しています。要は、アプリケーション(適用)範囲が増えていて、監視カメラの有効利用のレベルアップが今後の有力なポイントとなります。

A: コンビニ銀行ができて、ATMに監視カメラが付けられるし、コンビニ以外のドラッグストア、郊外型大型店も含む書店、ホームセンター、貴金属店、ビデオレンタルショップなどの万引き防止用、パチンコパーラーでの“仕事師”と呼ばれる不正者対策などで増加が期待され、有望視されていますね。

B: その通りです。監視カメラ自体の高度化がますます進みますよ。白黒でなくカラーは今や常識ですし、CCDも1/4モ 化して小型化が一段とすすんでいるし、画像の質の高感度化もなされるし、暗いところでも撮れる暗視カメラもできていますよ。高度化もすすむし、用途も広がるということです。



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